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コラムColumn

健康一番  滋野 和志

JA石見銀山の会報誌『千両箱』の「健康一番」に2007年7月から2010年3月まで連載したものを転載しています。

第4回 超音波画像でみる泌尿器科疾患

 超音波検査は診断、治療の監視、治療後の経過観察など広い範囲で使用します。特に癌は初期には症状がないものがほとんどであるため、早期癌をみつけるために欠かせない検査の1つです。今回は超音波検査が有効な泌尿器科の病気について代表的なものをいくつか紹介します。 
腎尿管結石
結石は超音波を完全に反射するため、結石の表面が真っ白に輝き、その後ろは影(音響陰影)になります。また結石が尿管につまると腎臓でつくられた尿がせき止められて、結石より上部の腎盂や尿管が拡張して超音波で見えるようになります(通常は見えません)。多くは自然に尿と一緒に出ますが、大きいものは体外衝撃波で破砕する必要があります。
膀胱癌
血尿以外に症状はほとんどないため、目で見てわかる血尿はもちろん、尿検査で尿潜血を指摘された場合も一度は泌尿器科の受診が必要です。
前立腺肥大症
前立腺の超音波検査は肛門より棒状の装置を入れて行なうことにより診断能力が格段に高くなります。前立腺肥大症は尿道を取り囲む内腺と呼ばれる部分が大きく腫れます。良性の病気なので症状がなければ必ずしも治療は必要ありません。
正常前立腺(経直腸的超音波)
前立腺肥大症(経直腸的超音波)
前立腺癌
初期に症状がないのは他のほとんどの癌と同じですが、前立腺特異抗原と呼ばれる優れた腫瘍マーカー(血液検査)があります。現在、早期癌の多くはこの腫瘍マーカーが高いために行なった精密検査で発見されています。 
前立腺癌(経直腸的超音波、パワードプラ)
   
癌の部分が黒く見えています(白い囲み)。赤い色は血流を表しており、癌の部位に強い血流があることがわかります。 




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